今回はこのような疑問に答えていきます。
2019年現在、IT業界はどこも人手不足で、様々な案件が引く手あまたの状態になっています。
ホームページ制作やAIやAR・VR、5Gといった最新技術に携われると考えたらとても夢が膨らむし、きらびやかな世界ですよね。
この記事を書いている僕も、IT業界で3年ほど働き、その後はITでの経験を活かし夢だったゲーム業界で仕事をしています。
そこで、実際に僕が体験した辛かったこと・つまずいたことを紹介しますので、IT業界にこれからチャレンジしてみたいという方は、ぜひ参考にしてみてください。
IT業界での業務形態「SES」の闇
IT業界では常に技術が進化しているため、とても流れが早いです。
そのため、様々なプロジェクトや案件では人手不足となっています。
だからこそ未経験でもIT業界に参入できるチャンスは非常に多いです。
未経験からIT業界に参入すると、ほぼほぼ必ず「SES(客先常駐)」という業務形態でお仕事をするようになります。
※資金が潤沢にあり、未経験でも自社プロジェクトに参入できれば話しは別ですが、稀です
このSESというものが、IT業界に参入したときに諸刃の剣となり辛いことの原因となってしまうことがほとんどです。
SES:客先常駐とは
そもそも、SES(客先常駐)とはどのような業務形態なのでしょうか。
例えば、未経験だけどIT起業「会社A」に就職することができた!とします。
でも実際に「会社A」で仕事をするわけではなく、「会社A」と仲のいい「会社B」もしくは新規開拓のため「会社C」で仕事をすることになります。
もっと簡単に言うと、「会社A」から別の会社へ派遣されます。
これがSESと言われるものです。
「会社B」ならまだいいですが、この「会社C」に闇が非常に隠れています。
まだまだ若いベンチャーや中小企業では、SESを主体としているところが非常に多いです。
SESの必要性
そもそもなぜSESという業務形態がIT業界では主流となっているのでしょうか。
大きく分けると以下の2つになります。
- 様々なプロジェクトからノウハウを吸収する
- 自社開発の資金を集める
若いベンチャー企業や中小企業も将来は自社開発をしたいと思っているところが非常に多いです。
ですが、自社開発を成功させるにも、ノウハウや開発資金がありません。
なので、社員にお客様のところへ行ってもらいノウハウと資金を集めているのです。
例えば、社員Aがホームページ開発の仕事をし、社員BがVRの仕事をしているとします。
その社員が自社にノウハウを持ち帰ったときに、ホームページ制作のノウハウをもちつつもVRのノウハウがあるので、その2つをうまく掛け合わせ新たなサービスを展開できるようになるわけです。
開発費も回収しつついろんな企業のノウハウを取得することができるので、会社・経営からの視点で言えば非常に理にかなっています。
ですが、実際に働く社員には、現場にでているものにしかわからない「責任や負担」がかかっています。
ここが非常に辛く大変なデメリットです。
では、どんなデメリットがあるのかいくつか紹介していきます。
派遣先の案件の良し悪しがわからない
実際に現場に入ってみないと、その案件が本当に良かったものなのか悪いものなのかわかりません。
いわばガチャシステムのようなものです。
当然、めちゃくちゃいい当たり案件もあれば、外れ案件もあります。
未経験で入った後、最初の案件は大抵「外れ案件」となることが多いです。
経験が無いので、きらびやかな世界で仕事ができるということはまずありません。
初めのうちは、テストやデバッグといった検証業務やコールセンタースタッフなど想像と違うやりたくもなかったような現場に配属されます。
ここで、幻想を打ち砕かれ辞めてしまう方が非常に多いです。
特に厄介なのが、すぐに案件の変更ができないことです。
現場に配属される前に、会社の営業が派遣先のプロジェクトと契約を行います。
この契約の内容を簡単に説明すると、「まずは1ヶ月○○万円の報酬で、3ヶ月で契約します」といったものになります。
そして、自社と派遣先のプロジェクトがお互いに合意して、社員が派遣先の現場へと配属されます。
そう、配属されたからにはもう契約にハンコが押されている状態なのです。
例えば、実際に1ヶ月頑張って働いてみたが本当に辛い現場で、自社の担当営業に「辛いから現場を変えてくれ」と言っても最初は「こちらからも現場に話してみるからもう少し頑張ってくれ」と引き止められ、我慢をすることになります。
3ヶ月で契約にハンコを押しているので、1ヶ月で撤退となってしまうと「契約違反」となってしまい、会社の評判は悪くなり最悪のケースだと賠償金なども考えられます。
確かに経営視点から見ると、すぐには変えられないのが現状です。
なので、結局我慢した結果、欠勤が増えしまいには退職・休職といったケースも少なくありません。
ここがSESの一番大きなデメリットであり辛いところです。
どんな経験者であっても、現場に配属されてみないことにはわからないことがたくさんあります。
現場の雰囲気はどうなのか、直属の上司となる人物はどんな人なのか、聞いていた業務以上の業務があるのか・・・などなどその現場にでてみないとわからないことだらけです。
自社に対する出来事が全くわからない
SESはお客様先に常駐となるので、自社へ行くとこは無くなります。
最近では、自社内での交流を深めようと1ヶ月に1回社員を集める会を行うところも多いですが、それでも月1です。
今月新入社員が何人入ってきたのか、どんな技術をもっている社員がいるのか、顔と名前が一致しないなんてことは日常茶飯事です。
せっかく入社できた会社なのに、帰属意識がどうしても薄くなってしまいます。
将来自社開発をしたいと思っている人も多いと思うので、帰属意識が薄くならないよう自分で工夫をする必要があります。
常に勉強をしなければならない
IT業界では常に技術が進歩しています。
その流れに取り残されないように業務外のところでの勉強は必須です。
あらたな開発言語であったり、プロジェクトの進め方だったり。
特に未経験の方に重要なのは、しっかりと復習をすることです。
今日現場でどのようなことをしたのか、しっかりと自分で理解しもう一度復習するようにします。
当然ですが、「あれ?ここどうやるのだったっけ・・・?」とならないようにするためです。
同じ質問は何度もしないように注意する必要があります。
ましてや現場の雰囲気があまり良くない現場に配属されてしまった時は、聞きずらいですよね。
なので、いつでも復習しておき、問題は自分である程度解決できるようにしておかないといけません。
まとめ
結構辛いことを上げてきましたが、その中でもしっかりと成功してきた人も何人も見てきました。
例えば、自分が望まない現場に配属されても、そのプロジェクトでどのように仕事が下りてきて、誰の手を仲介して自分のところへ仕事が来るのか周りを把握し、プロジェクトの全体像をつかんだ人がいました。
そこから、役割を把握しどの役割の人がどんな仕事をしているのかを調べ積極的に自分の担当外の業務を巻き取り、いち早くエンジニアとして1歩を踏み出したのです。
IT企業に限った話しではありませんが、チャンスというのはどこにでも転がっているものです。
少し視野を広げて前向きにチャレンジするだけでも、世界が変わってくるかもしれません。
辛いことをバネに活力として仕事ができる人であれば、そこまで辛い思いをせずIT業界未経験でも成功できる道が開けるのかなと思います。
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